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2014年10月22日

泉南アスベスト国倍訴訟 最高裁で勝利判決を祝い地元・樽井公民館で集い

IMG_0114 泉南地域にあったアスベスト(石綿)紡織工場の元労働者や遺族らが、国が対策を怠ったため肺がんになったとして2陣にわたり損害賠償を求めていた訴訟で、最高裁は10月9日、国の責任を認める原告勝訴の判決を言い渡しました。

 原告団や弁護団、泉南地域の石綿被害と市民の会、国賠訴訟を勝たせる会は10月18日、地元・泉南市樽井公民館で「最高裁判決の勝利を祝う泉南の集い」を開催し、約100名が参加しました。
 つどいでは、鎌田幸夫弁護団副団長は、「今回の判決は司法の最終判断として国の責任、産業発展より生命・健康優先を明確に認め、全国に広がった被害救済の礎となり、国賠訴訟の保護対象が広がったこと、全損害の2分の1と国に重い責任があることが認められた画期的意義があった」と、強調しました。しかし、工場内外で大量の石綿粉塵が飛散していたのに近隣・家族らを審理対象外とし、昭和47年以降現実には工場はフル稼働し、防塵マスク着用も進んでいなかったが、マスク使用安全教育実施義務違反を違法と認めないなど許しがたい問題点を指摘しました。
 地方紙を含めほとんどのマスコミ各社が社説等で掲載し、与野党議員が厚労大臣に要請や国会質問で「一日も早い解決を」求める中、塩崎厚労大臣は、21日、大阪高裁に審理が差し戻された28人の原告に和解を申し入れ、判決で勝訴が確定した54人を含め、原告に直接謝罪する方針を表明しました。
 最後に11月27日に天満研修センターで開催する大集会の成功めざそうと呼びかけがありました。