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2018年03月07日

「稼ぐ力」をつければ日本経済は発展する?~どうなる!地域の生産とくらし~

 TPP学習会2月25日(日)13:30より、ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク主催の学習会が、大阪市内で行われました。
 講師は京都大学大学院経済学研究科教授・自治体問題研究所理事長の岡田知弘氏で、「輸出で『稼ぐ力』をつければ日本経済は発展する?」~どうなる!日本経済、地域の生産とくらし~と題してお話しいただき、予定を超えて2時間みっちりお話しいただきました。はじめに、安倍政権下での安保法制のごり押しや2020年までの明文改憲表明、森友・加計事件で明らかになった「行政の私物化」問題など、誰のための政策をしようとしているのか?と問題提起されました。また、経団連による政策評価に基づく企業献金の再開(政策買収)、や内閣人事局の設置による警察や司法の幹部人事も官邸が握るなど、三権分立の機能不全の問題。実際にアベノミクスによって日本経済はどうなったか?成長戦力の内実は一部大企業を潤すものであり、決して日本国民に恩恵を与えるものではない。しかも「成長戦略の切り札」が、TPPであるとして、TPPやメガFTAが抱える問題点を詳しく説明されました。
政府はTPPの問題点はひた隠しにし、開示されている雇用者の減数も直接的な数値だけを示していること。そこにかかわる2次、3次の産業への波及効果を示さない問題があることなどを指摘しました。更には、日本の地方自治体が中小企業振興基本条例や公契約条例など地域経済振興を目的として、地元中小企業向け発注を積極的に行うところが増えているが、TPPが発行されると、この政策も吹っ飛ばされてしまう恐れがあり、実際に公契約条例を排除する条項が盛り込まれていることから、批准・発効はさせてはならないと話されました。 グローバリズムの中で、「経済性」(短期的な金儲けの追及)と「人間性」(命と人間らしい暮らしの尊重)の対立が広がる中、『主体的な運動こそが解決の道を作り出す』として、やはり労働者、中小企業・業者、農家など当事者となる者の運動の連携が不可欠であり、国や自治体を少数の大企業のものではなく、主権者である国民・住民のものにさせることが重要であると結論付けました。